社団法人日本畜産副産物協会
HOME 日本畜産副産物協会 日本畜産副産物研究会 お問い合せ その他
 ■ HOME > 原皮とは > 革のできるまで1
コンテンツ
原皮の処理と生産量
革のできるまで1
革のできるまで2
革のできるまで3
原皮の用途
原皮とは
革のできるまで1
【製造工程例】
(各水洗工程は省略しました)


 牛皮、馬皮、羊皮、やぎ皮、豚皮などのほかに、は虫類や両生類の皮。一般に成牛皮、馬皮などのように25ポンド以上ある厚くて大きく、重い皮はハイド。小牛皮、羊皮などのように薄くて小さく、軽い皮をスキンと区別している。
 原皮は国内産の地生(じなま)を除き、通常腐敗を防ぐため、塩漬け、または乾燥 さらには半なめし皮の処理をして、豚皮以外は8割位いが米国を中心にして 諸外国から輸出される。
1.

 皮に付着している血液や汚物などを取り除き、脱水された水分を補い生皮の状態にもどし、後の薬品処理をスムーズに行うのに重要な工程。
使用する機械:パドルやドラム(太鼓)。
主な使用薬品:界面活性剤、防腐剤。
処理時間:約24時間(1〜2日)。
処理液:pH:7〜8。
2.

 裏打機(フレッシングマシン)を用いて、皮の肉面(裏面)に付着している肉片や脂肪を取り除く。
3.     
 石灰乳に浸透させ、アルカリにより皮を膨潤させ皮のコラーゲン繊維をほぐすと共に、毛・脂肪・表皮層を分解除去する。皮革独特の柔軟性を得るのに役立つ。ドラム、パドル、脱毛機(アンヘアンリングマシン)を使用。消石灰、硫化ナトリウム(ソーダ)、水酸化ナトリウム、界面活性剤。役48時間以上。処理はpHは12〜13。
4.

 分割機(スプリッティング、バンドナイフマシン)を用いて皮を所定の厚さに銀面(表面)側と肉面(床皮)側の二層に分割する(なめし後に分割する場合もある)。床皮は床革のほか食用、工業用医療用コラーゲン製品として多方面に利用される。
5.

 脱毛、石灰漬けの段階で除去し切れなかった毛根などを取り除き、銀面をきれいにする。垢出機(スカッティングマシン)または銓刃を用いて圧出除去する。
6.

 石灰乳に再浸漬し、アルカリによる皮のコラーゲン繊維のからみをほぐす。ソフト革やスエード調革には不可欠。
パドルやドラムを用いる。
消石灰、硫化ナトリュウム(ソーダ)など。
7.     
 脱毛、石灰漬け、再石灰漬けで皮中に残存した石灰を取り除く。これにより石灰漬裸皮(強アルカリ、pH12以上)を中和し(pH8付近)、なめし作業(酸性側、(pH3)における鞣剤の浸透を容易にする。酵解(ベーチング)とは、タンパク質分解酵素により不要なタンパク質を分解除去し、銀面をなめらかにする。
ドラム、パドル。
硫酸(安)、塩酸、乳酸、重亜硫酸ナトリウム(ソーダ)及び酵解剤など。
1〜2時間。
pH:8〜9.
8.

 鞣し処理に使う薬品は酸性でないと溶けないので鞣工程に先立って皮を酸性溶液中に浸漬して、鞣剤の吸収に 適する状態にする。
ドラム。
硫酸、ギ酸、食塩、みょうばんなど。約2〜12時間。
pH:2〜3。
次へ

copylight